炭坑機関車のリベンジ ― 2018年09月18日 12:20
前回調子が悪かった機関車を修理して走らせました。貨車も引けます。また、ジャンクで買ったまま、走らせていなかったトラムも走らせました。こちらは、LGBの製品に似せて作られています。あまりに上手くできているので、感激がありませんが。
平常運行&車両工場 ― 2018年09月19日 11:13
ハイスラのボイラを降ろす ― 2018年09月20日 09:50
ハイスラの煙室(写真左)を外しました。煙室台座に固定され、フレームとスティで結ばれていました。ボイラとは2本のナットで固定されていました。内部は煤が凄い。
煙室を外した状態。こうなると、ボイラはフレームにただ置かれているだけで、固定されていません。ボイラは熱膨張するため、後部は固定しないのが一般的です。
水抜きのパイプを外しただけで、ボイラを上に持ち上げ、取り出すことができました。ほとんどの配管はボイラ上にあるので、そのままです。持ち上がる重さなので、作業は簡単でした。
ボイラがなくなった本体。金色のパイプは、エンジンからの排気です。下にトレィが置いてあるのは、ボイラの水を抜いたため。斜めになっている長くて細いパイプは、給油管。
エンジン部を前から撮影。バルブギアが露になりました。奥に火格子が見えます。手前のエキセンは、給油機とフィードポンプを動かすためのもの。平岡氏の設計では、この2つは台車に搭載されていますが、5インチにしてスペースの余裕ができたため、ここへ持ってきたのでしょう。
後方から撮影。エンジンのクランクは、ケースに入っていて、下からしか見えません。手前を横切っているのは、ドレインコックのリンケージ。
続けて、台車を外しました。こちらが前の台車。エンジンとは、ユニバーサル部のスライドで結ばれているので、そこが抜けるだけです。ブレーキのリンケージも外してあります。ベベルギアはケースの中に密封されています。
後部の台車。こちらは、灰受けの下を通る長いプロペラシャフトとともに外れます(細い方はブレーキのリンケージロッド)。ハンドポンプの給水管の一部が台車の中を通っているので、これは、急カーブが通過できるよう、台車の外側を通るように改めた方が良さそうです。
エンジンを降ろすための準備 ― 2018年09月21日 10:41
ヤードで落葉掃除を軽くしたあと。まだまだ緑が綺麗です。
午前中はレールバスでパトロールしました。寒いから1周だけ。
ボイラと台車が外れて、軽くなったハイスラのフレームは、横倒しにしました。もう主な重量物はエンジンのみで、20kg程度だと思います。エンジンは、フレームの中に収まっていて、フレームを解体せずに取り出せるかどうか。頭の中で知恵の輪を動かすように考えました。いけそうだ、と判断。
V型の両シリンダが、フレーム間から両サイドに突き出ているので、このままではエンジンが取り出せるようには見えません。まずは、エンジンへのリンケージを外します。逆転機とドレンコックなどです。左に白かグレィに見えているのが、灰箱ですが、これを取り除き、エンジン下部を後方へ持ち上げ(エンジンを前に倒すように回転させ)れば、抜けそうです。
エキセンとつながっている、フィードポンプと給油機もロッドを取り外します。外したときには、ネジを整理し、場所と本数をメモして、付箋を貼って整理しておきます。
今回の作業の目的は、シリンダのシーリングを行うこと。そのためには、このクランクのコンロッドを外す必要があります。エンジンをフレームから降ろしたあとが、分解の本番です。
灰箱は、うちへ来た当初は黒かったのですが、高熱のためペイントが剥がれ落ちました。耐熱塗料でなかったようです。グレィは、サーフェイサでしょうか。取り外して、ここは再塗装します。4本のボルトでフレームに固定されているだけです。上に抜けそう。
灰箱のさらに後ろ。リアの水槽の下部です。台車があるときは、ほとんど見えない部分です。水管の取出し口などがあります。こうして写真を撮っておくと、のちのち部品の位置関係など、細かい点のチェックに役立ちます。
エンジンを降ろしました ― 2018年09月22日 09:18
朝から晴天です。しかし、気温は低く、着込まないと出られません。
レールバスが運行。実は、オープンディでバッテリィが駄目になりましたが、その後まだ古いバッテリィで走らせていて、新しいものと交換していません。減り具合を見ているところです。
まだ日差しがあるから、葉が落ちずに持ち堪えている感じです。
ハイスラは、エンジンをフレームから取り外しました。フレームに関しては、これ以上の分解はありません。
これがV型2気筒エンジン。ほとんどのパーツは真鍮で作られています(機関車全体がそうです。例外は車輪と車軸とギアなど)。
エンジンのまえに、この灰受けと火格子を取り外しています。耐熱塗料で塗り直すのは左の灰受けの外側(写真では内側しか見えませんが)。
ボックスドライバが集まっています。金色は蒸気ドーム。その上の黒いのはサンドドーム。その左下の黒いパーツは、煙室内にあった排気&ブロアノズル。右の長い金色の2本は排気管(エグゾースト)。この機関車には、プラスのネジはありませんから、ドライバは3本もあれば充分です。
エンジンのエキセン部(エキセンとは、エキセントリックのことで、偏心したホィールで、回転運動から往復運動を取り出します)と、その下のケース内のクランク部(クランクも、エキセンと同じく偏心軸のことで、往復運動を回転運動に変換します)。
2つのエキセンで動いているバルブギア。これらは、エンジンを逆転させることが主な目的ですが、給排気のタイミングも調整します。ほとんどの可動部は、ピンを差して、それを割りピンで留めてあります。
シリンダの分解 ― 2018年09月23日 11:05
晴れていますが、寒いので、屋外ではこれのサンディングをしただけ(欠けている部分をパテで補修しています)。鉄道は運休にします。
降ろしたハイスラのエンジン。バルブ室を開けてみました。バルブ室自体も、シーリングをし直す予定です。タイミングも、できたら調整しますが、難しいかもしれません。
左のシリンダのバルブ室。ガスケットが、貼られています。中にスライドバルブのカップが見えます。左へロッドが突き抜けていますが、この部分も蒸気漏れがあることでしょう。
右のシリンダのバルブ室。開けるときにガスケットがちぎれました。もちろん、ガスケットは再利用しません。バルブ室はこの下(シリンダとの接合部)にもガスケットがあるはずです(まだ外していません)。
エキスパンションジョイントなどのバルブギアを外しました。左の二つは、ポンプのためのエキセンアーム。右が、バルブを動かすためのエキセンアーム。中央に割りピンの残骸が。割りピンは消耗品なので、組み立てるときは新品を使います。
バルブ室は一旦蓋を閉めました。このように、なるべくばらばらにしないようにします。
シリンダを取り外すためには、このクロスヘッドで、コンロッドを外す必要があります。ここも割りピンです。
片方(左)のシリンダを取り外しました。
シリンダ下部の蓋を外したところ。最も蒸気漏れがあった辺りです。写真の右下は、シリンダから抜いたピストン。
この蓋にもガスケットがあります。ピストンには白いOリングが嵌っています。やや溝の幅が広すぎるように思います。グラファイトヤーンを詰めた方が良いかもしれません。
この蓋の穴をシリンダロッドが通るわけですが、そこにも(下の写真のように)白い小さなOリングが使用されていました。やや径が大きすぎるようで、緩いのですが、蓋をすればフィットするのかも。このあたりも検証が必要です。写真の右が、クロスヘッドになります。
グラファイトヤーンは使われていません。可動部のパッキングは、すべてOリングのようです。もともとはグラファイトで、再組立てのときにOリングに変更したのかも。
適したサイズであれば、Oリングで充分ですが、サイズが合っていないようです。
平岡氏のシェイの本に、Oリングの使い方が詳しく書かれているので、読み直してみましょう。
AD67の定期点検 ― 2018年09月24日 09:56
クリーム色の吹付けを行うので、前部にマスキングをしました。
AD67の定期点検です。製作してかれこれ1年以上になります。まず、ボディを持ち上げて外します(ボディは固定されていません。のっているだけです)
次は、2つのバッテリィを降ろし、フレームを持ち上げ、台車から外します。それぞれは、簡単に持てる重さになっています。
台車の裏側のチェーンと減速ギアのメンテナンス。チェーンは張りを調整、ギアも距離の確認。ついでにグリスを塗っておきます。
ガレージ内では、ハイスラの片側のシリンダの気密テストを行う予定。
さて、次は組立てです。再びフレームを台車にのせました。
運転士を忘れずに乗せ、ボディを填めてお終い。この機関車はメンテナンス性を重視してデザインしました。バッテリィの充電なども便利になっています。
ハイスラ組立てに必要な割りピンを取り寄せました。Oリングについては、平岡氏の本で復習しました。
シリンダのシーリング ― 2018年09月25日 10:31
ハイスラのエンジンを分解しています。写真は、左シリンダのバルブ室。左が蓋、右から2番目がバルブ室、あとは上下2枚のガスケット、左上がスライドカップ。
バルブ室を外したシリンダです。中央の3つの長穴が、シリンダ上部への入口、排気、シリンダ下部への入口。ここをスライドカップが塞いで、経路を切り換えます。この状態で、長穴を指で押さえて、ピストンを動かすことで、漏れ具合が確かめられます。
シリンダ下のシーリングを仮に行って、仮組みしました。
バルブ室もシーリングを仮に行いました。この状態で、エアテストをして、ピストンの動き具合を試験しました。まずまずの結果ですが、押しに比べて、引きは弱い(軸で漏れている?)ようです。
反対側、右シリンダを取り外しました。ドレンコックのリンケージロッドが付いたままです。
両シリンダを取り去ったクランクケース。扇形をしています。
裏返したところ。クランクには問題がないので、これ以上分解しません。オイルを差す程度。V型エンジンは、両シリンダが同一のクランクを使うため、コンロッドの厚み分(5mmくらい)しか、左右のシリンダの前後はずれません。水平対向の場合よりは、ずれが少ないわけです。
下の写真の右側にエキセン部があります。「偏心」の意味がわかると思います。
ガレージで店を広げています。
シリンダのエアテスト ― 2018年09月26日 10:10
点検を終えて、音が軽やかになったAD67が運行しました。
今朝は、霧雨がありましたが、晴れてきました。
ホーンを高らかに鳴らしました。新幹線のホーンと同じ音です。
3両めのワゴン車は、かつてボディを取ると、シートがあって、人が乗れる車両でした。
ハイスラのシリンダとバルブ室を仮組みして、シーリングの効果をエアテストで確かめます。
左右のシリンダを仮組みしました。幸いピストンのOリングは健全で、利いています。シリンダロッドやバルブロッドが出る部分は、Oリングでは止められないようで、サイズが違うものに交換するか、グラファイトを巻くか、検討します。
バルブ室から斜めに突き出しているのがインテークです。ここからエアを入れて、スライドバルブを動かすと、シリンダのピストンが動きます。
バルブ室の合わせめから漏れます。また、ドレンコックでも漏れるようなので、ヤスリで修正をしています。まだ、完全に漏れは止められません。
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