ブロア弁と汽笛弁2018年09月03日 09:31

 昨日の6枚めの写真で中央右に写っていたブロアバルブです。取り付けても漏れがある(空気でチェック)ため、分解したところ、ネジの元に亀裂があり、そこで簡単に折れてしまいました。ちょうどボールが内部で弁になっていて、外側は蒸気を出す溝があるため、断面が非常に薄くなっている箇所でした。平岡氏の設計では、このパーツはありません。製作者が独自に作ったものでしょう。
 亀裂があったので、締めつけられなかったわけです。六角柱から削り出して作られたパーツですが、このネジは5/16インチ径で32ピッチですから、タップもダイスも持っているので、作り直すことは可能ですが、同じように作れば同じように壊れやすいはず。また、ボール弁バルブにするには、円錐形を彫るためのバイトを作らないといけませんので、面倒です。
 その場凌ぎですが、ちょうど同じネジピッチのバルブがストックにあったので、取り付けてみました。横から出たパイプは、これもとりあえずシリコンチューブでつなぎました。ブロアなので、それほど大きな圧力はかからないから、これで充分でしょう(留めバンドは必要かも)。
 違う角度から見るとこのようになっています。このU字部分を銅管で作れば良いのですが、バルブを作り直すかもしれず、今は保留とします(ちなみに、これまで使われていたパイプは、少々無理をさせる形状のため、ネジを締めたときに力がかかったようです)。まずは、できるだけ早く運転をしたいための応急措置です。
 続けて、汽笛弁を分解しました(昨日の6枚めの写真でブロックに取り付けられた状態のもの)。エアテストでは、汽笛を鳴らしていないときも、僅かに汽笛から空気が漏れます。この弁もボールを使っていて、左からスプリングで押し、右から棒で突いて、ボールを離す機構です。漏れる原因は、ナイロンボールが変形しているためとわかりました(押し付けられた跡がくっきり溝になっていました)。高温のためだと思います。押し棒には、シリコンのOリングが嵌っていました。古いパーツではありません。
 とりあえず、ボールはステンレス製に交換、スプリングも新しいものに取り替えました。エアテストでは、状況は良くなったものの、まだ少し漏れます。高圧になったら密着するものと期待します。駄目な場合は、ステンレスボールを置いて、一度ハンマで叩くのが良いかと。
 というわけで、応急の修理が終わって、運転ができる状態に復帰しました。航空部が忙しく、出かける予定もあって、試運転は数日あとになりそうです。
 工作室では、日本型の電車の修理をしています。修理は既に終わっていて、これからラジコン化する予定。