Steam Fire Engine2019年06月05日 09:48

 ネットオークションで落札した消防車です。消防車は、英語でfire engine。火の機関車というわけです。自走する車両となる以前は、馬や人が引いていき、蒸気でポンプを動かす装置だったはずです。
 このモデルは、40cmほどの長さ。下の写真のModel Engineer誌1954年12月9日号に掲載されている記事に従って作られたもの。65年もまえの雑誌です。スーツにネクタイで工作をしているのが不思議ですが、この当時のクラフトマンは、写真を撮る場合、ほぼ例外なくネクタイを締めていましたね。
 記事は、超有名なL.B.S.Cによるもの。ライブスチーム界のレジェンドです。子供のための、とタイトルにありますが、精確なスケールモデルではない、という意味かと。記事には、幾つかの図面が掲載されていて、ほぼそのとおりに作られています。
 後部のカバーを外すと、オシレーチングエンジンが2つあります。片方が動力で、もう片方は、その動力で働かせるポンプです。ボイラは、ボンネットの中にあります。リアにあるシリンダは、放水時に一定圧力にするためのチャンバ(空気室)。
 ステアリングも可動。フロントに水面計、ボンネットの上に安全弁などがあります。ポットボイラにアルコール焚きです。
 前(左)にあるのが動力のエンジン。床下にはアルコールタンク。後ろ(右)がポンプです。このポンプで水を送って、ホースから放水できるようになっています。
 前の下部。タンクから伸びたバーナ。やや位置が後ろ寄りなのが気になります。取り付け方が間違っているのかもしれません。
 後ろの下部。大きなフライホィール。右に駆動用のベベルギアが見えますが、クラッチがついていて、運転席のレバーを動かすと、ギアが離れる仕組み。クラッチを切って、放水するわけです。放水する水を入れるタンクは、この車両にはありません。

コメント

_ をかへま ― 2019年06月05日 10:38

採石場線に続き、今度の消防車は
ドラム缶焼却炉方面へ出動できそうですね。

スーツにネクタイで工作をしているクラフトマンの横に
おめかしをした奥様と思しき女性が笑顔で来ていますが
ファンタジィでしょうか!?(笑)

_ ネム ― 2019年06月05日 18:08

そんなに昔の雑誌の記事が、すぐ出てくるところ
もすごいし、その記事を見て、作られた物が、
今手に入ると言うことも、ものすごいことですよね。
模型界の奥深さを垣間見たような気がします。
肝心のお水のタンクは、後ろに別のものを連結して
引いていくような感じだったのでしょうか。。

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