The retro märklin of the gift2021年11月15日 06:06

 ファンの方から講談社経由で荷物が届きました。その方の実家に50年以上まえからあったというメルクリンのセットで、子供のときに遊んで壊れたままだった、とのこと。機関車と貨車3両とコントローラ、それからエンドレス分の線路のセットでした。最近、メルクリンの話題が多いので、もしかしてなにかに使えないか、と思われ、送ってこられました。
 実は、これまでに「メルクリンが実家にある」というメールを3通いただいていて、「送りたい」と尋ねられたのですが、いずれも「オークションで売ったらいかがでしょう?」とお答えしてきました。今回はメールなしだったので、受け取ることにしました。
 機関車に通電してみると、最初はしぶかったのですが、オイルを差しながら回しているうちに、音も静かに回るようになりました。初めて見ましたが、サイドのランボードの上にレバーがあって、これが逆転機のようです。調べたところ、内部に普通の逆転機を搭載していますが、パワーパックにリレィを作動させる機能がなく、このセットに限って機関車に特別なスイッチを取り付けたものと考えられます。これは、BR24という人気のある車種で、日本のC56のようなスタイルです。集電シューは新しいパーツに取り替えた形跡があり、ほとんど新品でした。
 さて、このトランスは製品ナンバ6014で、日本(の家庭用電圧)向けにメルクリンが作ったものです。可愛らしい形をしていて、海外のオークションでも(珍しいので)高値がつく、コレクタに人気の品です。ACケーブルが断線していたので、修理のために中を開けてみました。
 すると、コードが焼けて炭になっていました。ショートして熱で燃えたようです。ブレーカもヒューズもありませんので、コードが燃えて破断した跡です。火事にならなくて良かった(燃えるものがないので、破断する設計でしょう)。コードをハンダづけしたところ、正常に作動し、機関車を走らせることができました。
 大阪万博が開催された(1970年)頃の製品だと思います。当時でも2万円くらいしたのではないでしょうか。メルクリンは親子孫3代にわたって楽しめるおもちゃだといわれていますが、そのとおり。感動品としてオークションに出したら、セットで1万円近くで売れそうです(もちろん売りませんが)。
 ほぼ同じ頃、僕は私立中学に合格したお祝いで、祖父がなんでも好きなものを買ってくれると言ったので、HOゲージの9600を買ってもらいました。これが初めての蒸気機関車でした(C62でもD51でもないところが、らしいかも)。天賞堂製で当時1万5千円くらいしました。今の感覚だと15万円以上でしょう。天賞堂のHOゲージの蒸気機関車は、現在40万円もします。
 日本の高度成長期にメルクリンはどこのデパートでも売られていて、普及し始めていました。どこのデパートにも鉄道模型売場が必ずあったのです。そして、日本製よりも高いメルクリンの機関車たちが目立つところに飾られていました。