Vest pocket Climax ― 2014年10月23日 13:47
オークションで入手した珍品です。これは、1996年のSteam in the Garden誌から連載されたThe Vest pocket Climax(Mel Ridley設計)を、記事どおりに製作したもののようです。誰が作ったのかはわかりません。非常によくできていますが、走行した形跡はほとんどなく、長く飾られていたもののようです。そのためか、破格ともいえる1500ドルほどの値の「即決」で出ていました。もし普通に競り合ったら、この倍の値がついたのではないか、と思われます。
1/20スケールで45mmゲージ。つまり3フィートゲージを想定しているスケール機です。プロトタイプ(実機)は、1903年製造の#407で、これはナローではなくスタンダードゲージでした。杉山モデルが作ったHOeのクライマクスも同じだと思いますし、以前に紹介したOn3も同じです。ライブでは、数年まえに出たAccucraft製クライマクスよりは小さく、ずっと以前の名機Catatonk製クライマクスよりは大きいですね。欠伸軽便では3台めのクライマクスになります。
ガス焚きで、燃料タンクは後部の水タンクに。モデルはしっかりと作られていて、普通の製品に比べると重くて頑丈そうです。屋根が取り外し式です。とても軽そうなダイヤモンド型の煙突が特徴です。
キャブ内には、水面計、圧力計、置換式給油機があり、レギュレータと、ブレーキに見せかけたガスバルブがあります。
見どころは、下部の駆動部でしょう。クライマクスのギアは、シェイのように外からは見えませんが、小さい模型だったら、いつでも眺められます。台車もとてもよくできています。塗装されていませんが、かえって立派に見えます。
エンジンも素晴らしい出来です。こういった細部を見れば、作者の力量から、走りもだいたい見当がつきます。オークションに出した人が、見る目がなかったのだろうな、と感じますが、個人的にはラッキィでした。
コメント
_ (未記入) ― 2014年10月23日 18:16
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ところどころに切れがあるのに、全体の眺めに落ち着きを感じます。
繊細な大胆さが 見ていて楽しいです。