ハイスラ走る2014年06月08日 15:02

 再び組み立てました。この状態でスチームアップしたところ、バーナが連続して燃えません。15秒くらいで火が消えてしまいます。炎が不安定に波打っている音がします。ボイラの後ろからバーナを入れるところに、2mmほどの空気穴が3つあいていました(昨日のバーナの写真参照)。どうも、作者はここから空気を取り込もうとしたようです。このため、煙室下部に穴がなかったのでしょう。とりあえず、その3つの穴を塞いだところ、なんとか燃え続けるようになりました。
 ただ、漏れがあるのか、どうもパワーが今ひとつです。圧力が上がって、バルブを開けると、10秒ほどは走ります(距離にして1mほど)。そこでストップするので、また蒸気を溜めないといけません。明らかに、ボイラのパワー不足です。
 ただ、走っているときは、なかなかのもので、カタカタと煩いわりにゆっくりで、ハイスラらしいといえばらしい。
 もう少しだけバーナを調整してみようと思いますが、駄目だったら、もっと大きなボイラを載せるのが良いでしょう。あと、配管が長過ぎるのも気になります。
 後方に、プリムスがいます。

Merlin 0-6-02014年06月25日 10:18

 ストリートカーを走らせました。45mmゲージで、線路から集電します。もう少し大きくて、Gスケールだったら迫力があったでしょう。長さは40cmくらいです。
 さて、Merlin(メルリンと呼んでいますが、実際の発音はマーリンが近い)のこの機関車ですが、ネットで少し探しても該当する製品がありません。名前がわからないのです。1台だけ、これと同じものと思われる写真がアップされている掲示板を見つけましたが、その持ち主も、みんなから「それは何だ? メルリンの製造番号はいくつだ?」と尋ねられていて、「わからない」「ナンバは記されていない」と答えていました。その人の機関車はグリーンですが、それ以外はまったく同じ。この機関車も、メーカズプレートのナンバが空欄です。試作品でしょうか。製品として発売されていない可能性もあります。おそらく1985年くらいのものだそうです。もちろん、ドキュメントも箱もありません。状態としては、ほぼ新品です。
 形がよく似ている同社の0-6-0の機関車がありますが、バルブギアが違います。ボイラにはBeckのメーカズプレートがあり、下回りはベックのヘレン0-6-2に構造がそっくりです。
 最も似ているのは、ベックのアンナ0-4-0です。下の写真の右がアンナ。違いは動輪の数、そしてキャブやサイドタンクの形状です。アンナは製品としてかなりの量が出回っています。アンナがいかにもドイツ機なのに比べると、この機関車はイギリス型に似せようとしています。でも、動輪が赤かったり、キャブ前面の窓がコッペルのように縦長だったりして、ドイツの名残りが見られます。ボイラや煙室、煙突などもアンナと同一で、前のドームにレギュレータがあることも同じです。両機はいずれも、スリップエキセン方式で、動輪の外側にそのエキセンがあります。シリンダも同じです。キャブ内の装備では、アンナは大きな一般サイズの圧力計がついていますが、左の機関車は、写真のように普通の模型用の小型圧力計を使っています。想像ですが、ベックのアンナをベースとして、メルリンが、イギリスで売る機関車を試作させたのではないでしょうか。
 連結器は、LGBを対象とした形状で、アンナよりも華奢な作りです。安全弁がある後ろのドームに真鍮製の立派なカバーが被さっていますが、これを外せばアンナと同じです。下の写真に、レギュレータが見えます。ランプこそありませんが、ホィッスルとか手摺りとか、ディテールは増しています。
 ガスタンクはキャブ内の天井にあって、ガスの注入も楽でした。屋根は固定で開きません。ボディはとても頑強なドイツ製らしいがっちりとした作りです。塗装も厚く、まるでプラスティック製のプレイモビルのようです。イギリスのラウンドハウスが、このがっちりとした作りや滑らかな塗装を伝統にしているのも、メルリンの影響でしょう。16mmスケールのブームを作った草分けのメーカで、かのトム・クーパが主導したメーカです。
 さっそく走らせてみました。大変快調でした。30年もまえの製品とは思えない走りです。