新しいMamod2011年10月06日 07:49

 2年ほどまえでしょうか、Mamodの機関車がリニューアルしました。値段が上がったこともあってか、日本ではなかなか見かけませんでしたが、海外のオークションで中古品が出たので入手しました。
 ライブスチームのトップブランドは、RoundhouseとAccucraftとRegnerだと思いますが、この3社はそれぞれ5万円程度で買える入門機を出しています。Mamodは、それよりもさらに安い設定で、古くから機関車を販売していました。子供向けも含めた広いシェアを確保していたはずで、その証拠に大量の中古品が今も出回っています。この古いバージョンは、何十年もモデルチェンジをしない、まさにライブスチーム入門の定番的存在だったわけですが、時代の趨勢からか、アルコールの固形燃料を改める必要に迫られたのだと思います。
 性能の良い復動ピストンや逆転機、そしてあぶり式のボイラもバックプレートにある水面計もそのままです。
 一番大きな変更点は、燃料がガスになったこと。キャブ内にタンクがあり、ボイラの下にバーナがあります。以前のバージョンでも、ガスバーナにパーツ交換するマニアは多かったので、製品もそれに倣ったわけです。
 もう一点は、レギュレータが装備されたことです。今までは逆転機が蒸気量調節を兼ねていましたが、ボイラ後部にバルブを付けました。ガスの調整バルブもあるのでキャブ内にハンドルが2つ出現しています。またこれに伴って、置換式のリュブリケータも装備されました。値段が上がったわけです。もはやここまでくると子供用とはいえず、明らかにマニア向けでしょう。
 つまり、安価なおもちゃを購入し、マニアはサードパーティのオプションを装備して楽しんでいたのですが、それらの多くをひっくるめて製品にしてしまったわけです。
 フォルム的には、火室が宙に浮いたデザインになりました。以前の形状は古い蒸機っぽかったからでしょう。アルミダイキャストの火室のパーツがなくなり、その分ボイラが前に出て容量も大きくなっています。
 高性能になったことはまちがいありませんが、形は前の方が良かったと思う人も少なくないでしょう。ちなみに、前のバージョンは1万5千円くらいでしたが、新しい方は3万円くらいが相場のようです。入手したものは32mmゲージ。Mamodは、インサイドフレームなので、45mmへのコンバートは、幾つかパーツ交換をしなければできません。

珍しいサドルタンク2011年10月25日 18:04

 オークションで入手したサドルタンク0-4-0です。頑強で非常に重く、かなり凝った作りです。ほとんどフルスクラッチビルドだと思われます。
 45mmゲージのアルコール焚き。サドルタンクには実際に水を入れ、軸動ポンプとハンドポンプを備えています。煙室の左にあるのは置換式給油機。
 オープンキャブで、リアにアルコールタンクがあります。ここからキャブ下のタンクへ少しずつアルコールを落とす機構です。ハンドポンプはランボードの右側。そのハンドルは煙室の右になります(パイプを差し入れて使用)。
 キャブ内には、水面計、圧力計、レギュレータ、ブロアバルブがあります。左のブレーキハンドルが、逆転機になっています。エンジンは複動のオシレーチングなので、逆転は 給排気を切り換えます。
 火室の下にバーナが2つ。ご覧のとおりアウトサイドフレームです。
 サドルタンクの蓋が二重になっていて、茶漉しのようなフィルタがあったり、アルコールタンクがカセット式に取り外せたり、随所に工夫が見られます。また、配管を見てもわかるとおり、装備を狭いスペースに上手く収めています。見応えのある力作です。
 非常に安い買い物でした。高い買い物をしているうちに、ときどきの幸運があります。

バーリントン・ゼファ2011年10月29日 19:56

 和田ワークスのバーリントン・ゼファを1セット購入しました。写真は2台写っていますが、もう1台は、和田氏のプライベートカーです。グローエンジンで発電をしてモータで走ります。

ゼファ2011年10月31日 15:35

 一昨日にご紹介したゼファです。今日も走らせました。エンジンはOSの10(気筒容積1.7ccくらい)です。写真の赤い蓋のところが燃料タンクです。80ccくらいでしょうか、これだけの燃料で30分以上走ります。車両には バッテリィが一切ありません。すべてエンジンの発電でまかなわれています。
 エンジンをかけるときに、セルモータ用の12Vと、エンジンのプラグヒートのための1.5Vが必要で、これらは外部から供給します。エンジンがかかってしまえば、どちらも不要になります。
 エンジンのスロットルは、サーボで自動制御されています。速度や前後進切り換えは、ボタンでワンタッチです。コネクタが既設で、ラジコンにすることも容易です。
 連接車の滑らかな高速運転が楽しめます。このボディは、韓国のメーカが作ったもので、一時期電動のバージョンが売られていました。しかし、かなりレアだと思います。昨年、ハイドマウンテン製のライブディーゼルを走らせましたが、あれに比べると、古い製品にもかかわらずワダワークスの方が10年は進んでいることがわかります。世界でも、同様の機構の製品は類を見ないでしょう。
 今回、わけありの新古品を安く分けていただきましたが、ちなみに新車で購入すると、1編成がラジコン仕様で約90万円です。ずっと憧れの高級モデルでしたが、こんな機会でもなければ手が出なかったと思います。